<チャンネルガイド2020年3月号に
掲載した内容です>

2020年2月20日

700年伝わる神事 今年の天狗は高校生

 松阪市飯南町にある粥見神社(かゆみじんじゃ)の春季例大祭では、「てんてん」が奉納される。「てんてん」という名称は太鼓のリズムからその呼び名ができたと伝えられている。その名の通り、「てん、てん」と鳴る太鼓に合わせて天狗が地上に舞い降り、無病息災、五穀豊穣を願って舞を奉納する。
 今年の天狗に選ばれたのは高校2年生、髙橋怜音(たかはしれおん)君。通常20代30代の青年が選ばれることが多いが、若い天狗が選ばれた。しかし実はこの髙橋君、今から3年前にも天狗を務めた経験を持っている。中学2年のときだ。
  当時、てんてんの指導している祖父に「やってみないか?」と言われ、中学生の天狗役はなかなか珍しいので挑戦してみようと思ったらしい。「当時は伝統を引き継ぐ覚悟がいりましたが、今では将来のために良い経験をさせてもらえたと思える」そう話す髙橋くんは高校ではソフトボール部に所属し、将来は社会科教諭を目指しているという。

天狗はゆっくりと階段を降り、草履を履き替えたり居眠りをしたりする。

 天狗役の難しいところを聞くと「苦労したことは特にありません」と頼もしい。てんてんには子供てんてんといって、この地域の小学生までの子供たちでする神事もある。小学4年生から6年生まで、獅子役や天狗役を経験してきた髙橋君にとって、この神事は身についているのだろう。それでも、間をとるのは難しいらしく、鼻かみのシーンが早いとよく指摘されるという。鼻かみとは、てんてんの見せ場のひとつで、天狗が鼻をかんだ紙で頭をなでてもらうと一年間風邪をひかないと言われ、多くの参拝者が頭を差し出すところだ。
 
 「今年はやったことがない人たちが多いので、周りをよく見るように心がけたい。3年前よりもグレードアップした天狗を見てください!」
 3年前の反省を活かしつつ、経験者として回りの大人たちを引っ張るつもりで天狗役に臨みたいという髙橋君。若い力が支える伝統神事、今年の天狗役に注目したい。

髙橋怜音(たかはしれおん)君

粥見神社 春季例大祭 てんてん
日時:2020年3月29日(日)午後1時
場所:粥見神社(飯南町粥見)
※中止となりました。

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