<チャンネルガイド2021年3月号に
掲載した内容です>

2021年2月20日

推定樹齢400年のエドヒガン桜

 松阪市飯南町向粥見にある春谷寺(しゅんこくじ)の境内に、推定樹齢400年のエドヒガン桜がある。松阪市の天然記念物に指定されていて、地元、向粥見波留地区のエドヒガン桜保存会のメンバーで管理をしている。
 エドヒガン桜はソメイヨシノなどの代表的な桜よりも一週間ほど見頃が早い。花びらは小さく可愛らしく、最初は濃いピンク色の花を咲かせて、次第に白くなっていく。
 春谷寺近くの川沿いの土手にも、エドヒガン桜が50本並ぶ。河川が改修された時期に合わせて、保存会で植えた木だ。今や樹齢25年になり、推定樹齢400年のエドヒガン桜と合わせてひとつの名所となっている。そして、桜の成長に合わせて2015年からは毎年「波留桜まつり」を開いている。新型コロナウィルスの影響で昨年から中止しているが、多い年では3,000人から4,000人もの人が訪れたという。

 エドヒガン桜保存会の岡田好隆会長はこの地で生まれ育ち、80年近くずっとエドヒガン桜を見てきた。「桜の中は空洞になっているんですよ。天然記念物に指定されてからは気軽に触ったりできませんが、私が小さい頃は桜の木が遊んでくれました。」
 そんな岡田会長の自宅では、4年前からエドヒガン桜の小さな木が生えてくるようになったという。「お寺の境内や近所の庭には生えてこないのにうちの庭だけ生えてきたので不思議なんです。桜が残してくれって言ってるのかなと思い、山や知人の家に移植するようにしています。」鳥が種を運んできたのだろうか。それにしても、長く生きている桜は、さすが、生きる勘が鋭い。

◆春谷寺
場所/松阪市飯南町向粥見374