<チャンネルガイド2021年1月号に
掲載した内容です>
vol.55
2020年12月20日
地元住民で作る大台町柳原おはこ市
2020年11月18日。大台町柳原にある柳原観音前の参道が賑わいを見せていた。毎月18日に開かれる「柳原おはこ市」の8周年に集まってきた人たちだ。
柳原おはこ市は大台町柳原地区の住民が、地元に活気を取り戻したいという思いで始めた。お参りにくる人達に立ち寄ってもらおうと、柳原観音の縁日の18日に合わせて開くことにした。当初は野菜を100円で売る「100円市」という名前で始めた。すると半年ほど経った頃、地元のカラオケ店の店主から「18日だから十八番にしたらどうか」とアイディアが出て「柳原おはこ市」という名前になった。そうして、おはこ市は8年続いている。
参道には、地元で採れた野菜やまんじゅう、社会福祉協議会ジグソー工房が作った花の苗などが並ぶ。中でも特に人気なのが柳原地区にある蔵元「元坂酒造」の酒粕を練りこんだ酒まんじゅうだ。おはこ市のメンバーが、水と酒の配分を何度も変えて試作を繰り返し完成させた自信作。このまんじゅうが評判を呼び、今では販売開始1時間で売り切れるほどになった。
おはこ市代表の中西直明さんは「地元の婦人会がなくなって、集まって話す機会がないので、おはこ市はみんなで集まるには良い機会なんです。みんな楽しんで作業しています。8年続けて来られたので、この先10年、15年と続けていきたいです。」と話す。
18日に開催しているから“おはこ市”。十八番の語源は諸説あるが、柳原おはこ市が10年、15年、その先も柳原地区の“おはこ”として続くことを願う。
柳原おはこ市
開催日時/毎月18日午前8:30~12:00
※次回は2021年1月18日(月)開催
場所/柳原観音参道(大台町柳原201)柳原観音千福寺
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