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  3. 【vol.45】 世襲で受け継がれてきた 前野のお頭神事

このまちえぇやん

<チャンネルガイド2020年2月号に掲載した内容です>

世襲で受け継がれてきた 前野のお頭神事
更新日:2020年1月20日
 世襲で伝わる神事が明和町前野にある。36年前の2月に明和町の無形民俗文化財に登録された前野のお頭神事(まえののおかしらしんじ)。お供えをした家の名前を読み上げ、“楽”の太鼓に合わせて“オカシラ”が舞い、家内安全と豊作を祈願する神事で、その歴史は約300年という。
 前野地区には80軒の家があるが、神事を行うのはネギサンと呼ばれる5軒の家だ。神事の役割も世襲制で、先代が務めた役割を家長が継ぐ。お布施のあった家の名前を読み上げる“指図方(さしずがた)”、太鼓を鳴らす“楽(がく)”、獅子の“オカシラ”、これらの役割はそれぞれのネギサンの家に代々受け継がれている。 
 獅子頭や衣装も受け継がれてきたもので、神事の前にはごま油で拭いて汚れを落とし、和紙を足す。年々追加されていく和紙がその歴史の深さを伝えている。
 30年以上前にオカシラを受け継いだネギサンの山﨑泰久(やまざきやすひさ)さんは、いろんな時代を経験してきた。「夜の舞があった頃が懐かしいですね。夜の7時過ぎ、たくさんの人が集まって、オカシラ役の私がまるで神輿のように担ぎ上げられてね、そのまま在所中を回りました。とても賑やかでしたよ」と話す。このように、かつては盛大に3日間かけて行われていた。しかし、7軒あったネギサンも現在は5軒に減り、担い手不足やネギサンへの負担から、近年では2月11日の1日だけで行っている。
 「時代とのギャップはあると思います。でも神事は続けていった方がいい。みんなと話し合いながら何とか神事を残していきたいと考えています」そう話す山﨑さんは65歳。現在のネギサンは皆50代から60代だ。

 獅子頭に触れることができるのは代々オカシラを継ぐ家のネギサンだけという決まりもあるように、前野のお頭神事は厳しく、その家の家長にしかできない代役の利かない神事だ。その重責を担うが故、神事を守り伝えていきたいという精神もより一層強く受け継がれているのではないだろうか。
前野のお頭神事
日時:2020年2月11日(火・祝)午前10時
場所:正念寺(明和町前野)

放送予定日

前野のお頭神事は2月12日(水)号のニュースMCTVで放送予定

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